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2008年毎日写真コンテスト入賞作品

【総評】写真家 中村征夫 さん
  歴史と伝統を誇る「毎日写真コンテスト」には、今年も全国から多数の力作が寄せられた。今年からは新たに「水と緑の環境賞」「ネーチャー部門」「小・中・高校生部門」が新設され、若い世代の斬新な作品も広く求めることとなった。
審査を終えての印象であるが、ドキュメント、ネーチャー両部門においては、単写真よりも組写真のほうがパワーがあり見応えがあった。いずれも、目の前に展開する事象や現象を切り取り、記録に残すということに変わりはないが、どう表現するかで単写真か、組写真かの選択が求められる。単写真でも目を引く作品はあったが、表現意図があいまいでは入賞は難しくなる。組み写真に枚数の制限はない(本コンテストは4枚以内)が、ただ説明的な作品の羅列であったり、わずか一枚の作品意図があいまいで選外になるケースも多いのである。
内閣総理大臣賞の「悲劇の岬」は3枚組で、それぞれに強いメッセージがあった。ひび割れた大地は時の経過を物語るが今にも雑草に覆われそうだ。あの忌まわしい戦争が時とともに風化され、忘れ去られそうという危うさをも表現している。
写真は予感と余韻を楽しみたいと私は常々思っている。まずテーマを決め、何度でも同じ場所に通うのだ。四季折々につけ、環境や人々の暮らしもガラリと変わるだろう。通いなれた場所であるからこそ、事象の少しの変化をも見逃さず、そこに予感が働きレンズを向けることができる。だから、シャッターチャンスは偶然の産物ではなく、自分で引き寄せるものだと言えなくもない。
水と緑の環境賞の「散歩道」、ネーチャー部門・日報連賞の「晩秋」などは、まさに定点観察がもたらした大いなる成果と言えるだろう。
感動を与える作品の背景には、いくつものドラマが隠されている。このあとどうなったのかと、想像力をかきたてられる作品ほど魅力は尽きない。それが私の言う余韻である。余韻が深ければ深いほど作品は広がりをみせていく。このたびの入賞作品は、この予感と余韻を彷彿とさせるものがあった。
 
内閣総理大臣賞   「悲劇の岬」 山中健次
文部科学大臣賞 「山里の早春」  浅井 黄
水と緑の環境賞 「散歩道」 植田嘉夫
    
ドキュメント部門
毎日新聞社賞 「大漁願い」 高田八寿子
日本報道写真連盟賞 「祭りの日の光景」 下村いさお
入選
「廃車の景」 中村薫 「ガードレールの秋」 谷川一也 「秋日」 佐々木公子
「もうスグ住宅」 藤井雍一郎 「時の停止」 渡辺賢二 「お犬様」 秋山洋子
「定年を迎えて」 佐々木緑 「ハプニング」 柳生由美子 「下町界隈」 菅原善弘
「町角」 大山友美 「祝日」 高田敏雄 「燃え上がる黒煙」 時田正義
「裏通り」 佐藤佐代子 「ファミリー」 矢野文夫 「どうしたのよお!」 西垣享子
「座礁船」 管野千代子 「穏やかな暮し」 白鳥智通 「伝統をつなぐ…車人形…」 宮崎廷
「消えた集落」 福島隆嗣 「異景」 藤吉修忠 「祭日」 川上源重
「盆迎え」 原紋子 「田舎のまつり」 太田晃 「孤立」 古沢四郎
「散歩コース」 淺野照子 「nap」 樋川佑輔 「格差」 奥本年秋
「晴れた日」 嶋田洋 「祭りの日」 荒井裕 「黄昏の房総沖」 安田早利
   
ネーチャー部門
毎日新聞社賞 「春が来た」 小山賢一
日本報道写真連盟賞 「晩秋」 星川靖捷
入選
「花火大会夢のあと」 鈴木淑子 「雪紋」 登輝夫 「嗚呼・無常」 三路修作
「夏謳歌」 中西稔 「湖北・ゲリラ雪の朝」 溝口広子 「そびえる」 相田保
「愛は・・・くるしい」 池谷須美子
 
デジタルアート部門
毎日新聞社賞 「遊び場」 大城保行
日本報道写真連盟賞 「静寂」  出納徳雄
入選
「恐慌前夜」 奥山佐具子 「さいなら太郎君」 吉川稔 「サングラス」 小柳朝明
「一呑み」 川上力 「月夜」 大野初江 「冬ののろし」 山口守
「ローラーコンテスト」 亀田きょうかず
ファミリー部門
JR東日本賞 「旅立ちの朝」 中浦雄司
優秀賞 「夏の思い出」  河野實
優秀賞 朝のかたらい」 浅岡由次
優秀賞 「夏の終り」 古関東一郎
優秀賞 「初めてのクリスマス」 オラヤ・ロバート
優秀賞 「昼どき」 岩橋正雄
入選
「人車と子供」 武田治一 「ママ、颯爽と」 柳原よう 「やさしい気持」 柳原ともえ
「ガジュマルの樹の下で」 喜多孝行 「霧に迎えられて」 吉見正子 「運動会」 中村友美
「妖怪電車がいく」 斉藤延子 「じゃがバター」 朝香俊雄 「ローマの公園」 寺田芳雄
「休息中」 貴志五男 「納涼床を初体験」 伊倉貞吉 「旅の思い出」 小林好子
「お出掛け」 鈴木孝 「忍者だぞ〜」 奥順子 「競泳」 片桐八十八
「キングとクィーン」 浅羽好代 「ハイ ポーズ」 松山彰 「鹿と大鳥居」 三浦淳美
「パンダと共に」 上野山多喜子 「以心伝心」 柴山洋
高校生部門
優秀賞 「告白」  小林華
入選
「おばあちゃんの笑顔」 山下優花 「あくび」 深澤芳恵 「JUMP!!」 東谷あづき
「青の世界」 岩崎仁美 「花降る」 大原愛 「天までとどけ」 佐久田拳斗
「気合い」 湯本千晴 「過去から現代へ」 中村真央 「逆さキメポーズ」 宮城愛梨
「撮影は事務所を
通して下さいっ!」
野中美穂 「木漏れ日」 石原沙弥佳 「ストライク!」 中西彩
「なかよし」 石米彩 「待ちぼうけ」 高嶋恵理 「パパはつらいよ」 名嘉来実
「行けッ!!」 小林郁
中学生部門
優秀賞 「初秋」 秋山沙希
入選
「いねむり」 大竹雅翔 「グリコ」 大澤礼佳 「秋の花畑」 藤村真梨奈
「頭よりでかきカボチャや
 ハロウィーン」
平井皆人 「黄昏」 松並尚幸 「スターwith赤べこ」 白鬚里彩子
「趣きのある部屋!」 大原由佳 「I can fly」 齋藤みなみ 「波 or 雲?」 関口茉友
小学生部門
優秀賞 「ごちそう」 大橋萌
入選
「目ざせ シャラポワ」 渡辺ほのか 「日だまり」 竹之内周 「ぼくの妹」 岩下秀明
「この足1番!?」 里崎大智 「さかさだ」 中西梨里花 「ライオン」 西岡奈央
「勝利の栄光」 三浦宏太郎 「入っていい〜?」 元田怜花 「チーちゃん」 前川凌大
「かわいくとってね!」 加藤春香
  
以上敬称略
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