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2006年日報連ベスト10コンクール入賞作品

【総評】
 日報連の普遍のテーマは「日常を写す」です。日常を写すと言うといわゆるスナップ写真と考えてしまいますが、自然や風景を題材にしたネーチャー写真も同じ ことです。日頃接している自然や生活環境の中にその美しさや驚きを見出すことも、スナップの延長線上にあると思います。いずれにしても日常を記録すること で、この時代の「今」を写し撮っていきたいものです。
 さて、「癒やしの風景=ネーチャー写真」と考えがちですが、今回のコンテストではスナップの見事な作品が上位に入りました。私たちが環境的な癒やしよりも人間的な癒やしを求めているということかも知れません。
(毎日新聞東京本社写真部長 渡部聡)

グランプリ 「秋の日に」
「秋の日に」 いずれも心癒やされる作品の中で、グランプリに輝いたのは田口正夫さんの「「秋の日に」。遠足で歩き疲れた子供たち。女の子がおいしそうに喉を潤していま す。横にいる仲良しの楽しそうな声が、広い高原に響き渡っているかのようです。誰もが目にする一瞬の日常を逃さずものにした、まさにスナップのお手本とも 言える作品です。見る者の心の乾きも癒やされそうです。
第2位 「一歳」
「一歳」 大野忠さんの「一歳」です。ハイハイしていた孫がよちよち歩きを始めたと聞いてうれしくなって駆けつけた誕生祝いでの一コマ。全員が一生懸命坊やに声援を 送っています。家族の愛情はもちろんのこと撮影者の気持ちも伝わってきます。私たちの最高の癒やしはやはり家族なのでしょうか。
第3位 「ひとやすみ」
「ひとやすみ」 一昨年の毎日写真コンテストで総理大臣賞をとった中村光雄さんの「ひとやすみ」です。ペットもまた飼い主にとっては最高の癒やし。どんな愚痴でも黙って聞いてくれて、この写真の猫君のように「まあ、ゆっくりやってよ」なんて言ってくれます。
第4位 「朝の天使たち」
「朝の天使たち」 中村敏夫さんの「朝の天使たち」。「おはようございます。今朝はどうですか」などと看護師さんの笑顔に励まされての毎日。1ヶ月の入院生活の中で見つけた中村さんの癒やしは3枚の組写真になりました。
第5位 「愛犬とのひととき」
「愛犬とのひととき」 吉永明美さんの「愛犬とのひととき」で癒やしは犬です。晴れ渡った青い空、緑の芝生、傍らに愛犬。公園の山桜に見入る男性は癒やしの真っ只中にどっぷり浸っているようです。
第6位 「ひと時の安息」
「ひと時の安息」 自然を題材にしながらスナップの極意も見事に押さえた大内昌男さんの「ひと時の安息」です。あたかもカラーテレビのコマーシャルに使えそうな美しい作品。赤い背景と黒のシルエットの対比も計算され尽していて見事です。
第7位 「コロガリあそぶ」
「コロガリあそぶ」 山際定生さんの「コロガリあそぶ」。何気ないスナップですが、子供たちやお母さんの配置も妙に決まっています。ストップモーションを見るように子供たちの歓声は聞こえてきません。この不思議な空間が見る者を癒やしてくれるのはなぜでしょう。
第8位 「マスコット」
「マスコット」 作り物の猫たちの不思議な世界、吉川稔さんの「マスコット」です。「コロガリあそぶ」と違ってこちらは作り物のくせに皆生き生きしています。カメラ片手の撮影行でこんな風景を見つけて、ホッとして癒やされている吉川さんの気持ちがわかります。
第9位 「夏の宵」
「夏の宵」 少し涼しい風も出てきた夕闇、橋上での手もと花火に興じる浴衣姿。増田毅さんの「夏の宵」です。誰もが癒やされる日本の原風景を情緒豊かに再現しました。背景がすっきり落とされていて、写真に落ち着きを持たせています。
第10位 「少女の春」
「少女の春」 本橋庄一郎さんの「少女の春」が入りました。お嬢さんはご満悦ですが、ワンちゃんはこらえきれずに今にも飼い主の手から飛び出しそう。これも愛犬ものですが、ペットのひょうきんぶりが飼い主の悦楽の表情を際立たせています。
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